自習室運営サポート、はじめました。の第7回です。
前回は料金設定についてお伝えしました。今回は開業届・青色申告・確定申告の手続きについてです。
「難しそう」「何から始めればいいかわからない」という方も多いと思いますが、実際にやってみると思ったよりシンプルでした。実体験をもとに、順を追ってお伝えします。なお、開業届を提出しても会社に副業がバレることはありませんので、その点はご安心ください。
なぜ開業届・青色申告が必要なのか
自習室を運営すると、年間20万円以上の利益が出る可能性が高いです。この場合、確定申告が必要になります。
確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類がありますが、青色申告を強くおすすめします。理由は最大65万円の特別控除が受けられるからです。同じ売上でも、青色申告にするだけで税負担が大幅に変わります。
青色申告をするには、事前に開業届と「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。
まず最初にやること:専用口座とクレカの作成
開業届を出す前に、まず事業専用の銀行口座とクレジットカードを作ることをおすすめします。
プライベートと事業のお金を同じ口座で管理していると、確定申告のときに「これは経費か、プライベートの支出か」を1件ずつ確認する作業が発生し、非常に大変です。
私はまず専用口座とクレカを作成し、そのクレカでマネーフォワードを契約しました。事業の支出をすべてこのクレカに集約することで、後の仕訳が格段に楽になります。

開業届の提出は思ったより簡単だった
開業届は「お店がオープンするギリギリに提出すればいい」と考えていました。しかし実際にはオープン2ヶ月前に提出することになりました。
きっかけはLINEミニアプリを活用した予約システムの構築を依頼した際に、開業届が必要と言われたことです。予想外のタイミングでした。そしてこれが思わぬ落とし穴になりました。開業届を提出した日から仕訳が必要になり、開業前の経費を「開業費」として一括計上できなくなってしまいました。非常に面倒でした。開業届の提出タイミングはよくよく考えてから動くことをおすすめします。
開業届の提出手順
| 内容 |
|---|
| 1.マネーフォワードで開業届を作成(無料) |
| 2.「青色申告承認申請書」も同時に作成 |
| 3.税務署に直接持参して提出 |
| 4.受付印をもらって完了 |
実際に提出にかかった時間は約5分でした。「こんなものか」と拍子抜けするほど簡単です。身構える必要はまったくありません。
⚠️ 開業届提出のタイミングについて
開業届は開業から1ヶ月以内に提出するのが原則です。また青色申告承認申請書は開業から2ヶ月以内に提出しないと、その年から青色申告が適用されません。
開業費は開業前にかかった経費を一括で計上できますが、開業届を提出した日以降は毎日の仕訳が発生します。私のように予約システムの契約など、思わぬタイミングで開業届が必要になるケースもあります。提出するタイミングはオープン直後が理想です。
開業前の領収書は必ず全部保管する
開業届を提出する前でも、開業に向けて使ったお金は「開業費」として経費に計上できます。
- 物件の内見交通費
- 参考書籍・セミナー費用
- 備品・設備の購入費
- ドメイン取得費用
- 名刺作成費用
こういった細かい出費も、すべて領収書を保管しておきましょう。早めにクリアファイルを購入して、領収書や紙の資料を仕訳しておくといいと思います。
「捨てなければよかった」と後悔しないために、事業アイデアを思いついたタイミングから領収書を一箇所にまとめておく習慣をつけてください。
マネーフォワードで経費管理を自動化する
私が使っている経費管理ツールは「マネーフォワード クラウド確定申告」です。
銀行口座とクレジットカードを連携するだけで、取引が自動で取り込まれます。基本的にすべての支出をクレカで払うようにしているため、連携さえしておけばほぼ自動で経費が記録されていきます。ユーザー数が多いため、わからないことがあればすぐに検索して解決できる点も大きなメリットです。
簿記3級の知識は副業を始める前に身につけておくべき
正直に言うと、マネーフォワードを使い始めた最初は苦労しました。複式簿記をまったく理解していなかったため、仕訳の意味がわからず時間がかかりました。
簿記3級程度の知識を副業を始める前に勉強しておくと、この苦労がなくなります。簿記3級は独学でも取得でき、勉強時間は50〜100時間程度です。また簿記の知識は副業だけでなく、本業の会社の数字を読む際にも非常に役に立ちます。これから副業を始めたい方は、ぜひ先に簿記3級の取得をおすすめします。
簿記3級を勉強する場合は、Youtubeで十分です。特にふくしままさゆきさんのこちらのYoutubeが鉄板です。
副業と失業保険・住民税のバレに関する重要な注意点
副業で開業届を提出している場合、知っておくべき重要な注意点が2つあります。
① 失業保険はあきらめる
退職時に開業届を提出して事業を行い毎月の収入がある場合、無職とはなりませんので失業保険は受給できません。会社員で副業をしている方は節税を考えて開業届を提出し、青色申告で確定申告をされると思います。その場合、退職後の失業保険はあきらめることになります。
ただし副業で得られるものは失業保険よりはるかに大きいと感じています。スキル・人脈・収入・自信、そして独立への道。ぜひ前向きにチャレンジしてほしいです。
② 住民税は「自分で納付」を選ぶ・ただし下がりすぎにも注意
確定申告をする際は、住民税の納付方法を「自分で納付(普通徴収)」に設定してください。これをしないと副業の収入に応じた住民税が給与から天引きされ、会社にバレる可能性があります。ここまではよく知られた話です。
しかし「住民税が下がりすぎる」ケースにも注意が必要です。これは私が実際に経験したことです。
開業した年は営業日がゼロだったため売上はありませんでしたが、初期投資分の経費を確定申告しました。結果、本業の収入から副業の赤字分が差し引かれ、年収が大幅に減ったように見えてしまいました。結果として税金の還付と翌年の住民税が月500円になりました。
これはこれで会社にバレるケースです。幸い会社からの指摘はありませんでしたが、もし聞かれたら「FXで損してしまいまして…」と言い訳しようと考えていたほどです。
住民税が上がりすぎても・下がりすぎても怪しまれる可能性があります。そのため、やはり会社員が副業で毎月いくらか小遣い稼ぎをしたい。と考えているのであれば、やはり初期費用の少ない本業をメインとした、コンサルなどの副業が向いていると思います。店舗ビジネスはとても魅力的ですが、どうしても初期費用がかかるため悩ましいところです。
とはいえ、ここまで記事を読んでいただいた方は、それなりの覚悟と自信を持っている方たちだと思いますので、住民税の上下や副業バレにビビらずに是非何かの副業にまずはチャレンジしてほしいです。
まとめ
開業届・青色申告・確定申告の手続きをまとめます。
- 年間20万円以上の利益が見込まれる場合は開業届と青色申告が必須
- まず事業専用の銀行口座とクレカを作る
- 開業届はマネーフォワードで作成して税務署に提出。5分で終わる
- 開業届の提出タイミングはオープン直前が理想
- 青色申告承認申請書は開業から2ヶ月以内に提出する
- 事業アイデアを思いついたら関係のある領収書はすべて保管する
- マネーフォワードで口座・クレカを連携して経費管理を自動化する
- 簿記3級の知識を事前に身につけておくと日々の仕訳・確定申告が格段に楽になる
- 失業保険と副業は両立できない。住民税の上がりすぎ・下がりすぎ両方に注意する
手続き関係でわからないことはお気軽にDMまたはお問い合わせフォームからご相談ください。

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